「DaVinci Resolve」オーディオのラウドネスを一定値にして聴きやすくしたい【T】

「DaVinci Resolve」で動画を編集している際、カットごとに音量のバラつきが出てしまい、視聴者が聞き取りにくくなって困った経験はありませんか?


例えば、BGMが大きすぎて喋っている声が埋もれてしまったり、逆に急に声が大きくなって驚かせてしまったりする場面は避けたいものです。

音量の規格であるラウドネス値を自動で計測して均一に整える機能を使えば、手作業で細かく調整しなくても、全体の音のバランスを瞬時に整えることができます。

プロのような聞き取りやすい音響に仕上げるための、具体的な操作方法やチェックすべきポイントを詳しく見ていきましょう。

ラウドネス値を整えて音のバラつきを抑えたい

動画全体の音量がバラバラだと、視聴者は何度もボリュームを調整しなければならず、作品への没入感が削がれてしまいます。

特に複数のクリップを組み合わせる場合、それぞれの録音環境が異なるため、耳で聴いただけの調整では限界を感じることも少なくありません。

具体的には以下の点を確認して進めます。

  • 「エディットページ」や「Fairlightページ」で全体の音量を把握する。

  • 基準となる「ターゲットラウドネス値」を意識して調整を行う。

  • 個別のクリップではなく「バス」全体に処理を適用する。

  • 急激な音量変化を抑えるためにリミッターなどの併用も検討する。

アドバイスとして、配信先がYouTubeなどの場合は、推奨されるラウドネス規格に合わせることで音量の自動抑制を防ぐことができます。


標準機能を使って自動で音量を均一化したい

作業をスムーズに進め、安定したクオリティの音声を提供するために、内蔵されている自動正規化機能を活用して効率的に音量を整えていきましょう。


ラウドネスの正規化機能を使いたい

クリップごとに音量を手動で合わせる手間を省くため、右クリックメニューから呼び出せる専用のツールを使用して一括で数値を揃えます。

ターゲットとする数値を選択するだけで、ソフトウェアが自動的に最適なゲイン調整を実行してくれるため、非常に手軽で効果的です。

具体的には以下の手順で行います。

  1. タイムライン上で音量を揃えたい「クリップ」をすべて選択する。

  2. 選択したクリップの上で「右クリック」をして「オーディオレベルをノーマライズ」を選択する。

  3. 「モード」を「真のピーク」から「ラウドネス」に変更する。

  4. 「ターゲットレベル」に目的の数値(例:-14 LUFS)を入力して「ノーマライズ」を実行する。

注意点として、極端にノイズが多い音声に対してこの操作を行うと、不要な雑音まで一緒に強調されてしまうため事前のノイズ除去が推奨されます。


エフェクトでリアルタイムに音量を制御したい

音声のダイナミクスをリアルタイムで監視しながら、突発的な大きな音を抑えて全体を持ち上げることで、さらに聴き心地を向上させることが可能です。

「Fairlight」ページにあるダイナミクス設定を使い、コンプレッサーを適用することで、小さな声はハッキリと、大きな音はソフトに抑え込むことができます。

以下の手順で進めてください。

  1. 「Fairlight」ページに移動し、ミキサー内の「ダイナミクス」セクションをダブルクリックする。

  2. 「コンプレッサー」のタブを有効にして「スレッショルド」の値を調整する。

  3. 「レシオ」を設定して、音が圧縮される強さを決める。

  4. 「メイクアップゲイン」を調整して、全体の音量を聴きやすいレベルまで引き上げる。

アドバイスとして、まずは弱めにコンプレッサーをかけてみて、自然な響きを保てているか確認しながら数値を追い込んでいくのがコツです。


ラウドネスメーターで最終確認をしたい

調整が終わった後は、数値が本当に規定内に収まっているかを視認性の高いメーターを使って客観的にチェックすることが重要です。

感覚に頼るのではなく、視覚化されたデータを確認することで、どのような再生環境でも失敗のない音声トラックを完成させることができます。

具体的には以下の手順で行います。

  1. 「Fairlight」ページのミキサー上部にある「メーター」ボタンをオンにする。

  2. 「ラウドネス」の表示を確認し、再生ボタンを押して最初から最後まで計測を行う。

  3. 「Integrated」の数値が、ターゲットとした値に近いかを確認する。

  4. 数値が大きく外れている箇所があれば、個別にキーフレームを打って微調整する。

注意点として、計測を開始する前には必ずメーターの「リセット」ボタンを押して、古いデータが残っていない状態にしてください。

一連の自動機能とメーター管理を組み合わせることで、短時間で非常に安定した音声バランスを実現できるようになります。


エフェクトを組み合わせてより高度に音響を整えたい

作品の表現を広げるため、単なる音量調整に留まらず、複数のエフェクトをインサートして放送クオリティに近い厚みのある音声を目指しましょう。


マルチバンドコンプレッサーで帯域ごとに制御したい

特定の周波数だけが突出して聴こえるのを防ぐため、音域をいくつかに分割して個別にラウドネスを管理する高度な手法を取り入れます。

これにより、低い声の響きを維持したまま、耳に刺さるような高音域の音量だけを自然に抑えるといった繊細なコントロールが可能になります。

以下の手順で操作します。

  1. 「エフェクトライブラリ」から「Multiband Compressor」を探してトラックに適用する。

  2. 低域、中域、高域のそれぞれの境界線をドラッグして設定する。

  3. 騒がしい帯域の「スレッショルド」を下げて、特定の音を狙い撃ちで抑制する。

  4. 全体の「出力ゲイン」を操作して、最終的なラウドネス値を微調整する。

アドバイスとして、人の声がメインの場合は、中音域の調整に重点を置くことで言葉の輪郭がより鮮明になり、聴き取りやすさが飛躍的に向上します。


リミッターで絶対に音割れさせない設定にしたい

ラウドネス値を一定に保ちつつ、デジタルノイズの原因となる「0dB」超えを確実に防ぐために、最終段に強力な制限をかけます。

これにより、どれだけ音量を持ち上げても音が割れる心配がなくなり、安心して全体の音圧を稼ぐことができるようになります。

具体的には以下の手順で行います。

  1. 「ダイナミクス」設定の中にある「リミッター」タブを開く。

  2. 「シーリング」の値を「-1.0dB」程度に設定し、上限を固定する。

  3. 「ソフトニー」を活用して、制限がかかる際の音の変化をなめらかにする。

  4. ミキサーの「メインバス」に対してこの設定を適用し、最終出力を保護する。

注意点として、リミッターに頼りすぎて過剰に音を潰すと、平坦で抑揚のない不自然な音声になってしまうため、メーターの振れ幅に注意が必要です。


外部プラグインを読み込んで音圧を最適化したい

標準機能に加えて、より直感的な操作が可能な外部の「VST」や「Audio Units」プラグインを導入して、効率的に音を磨き上げます。

多くのプロが愛用するプラグインは、挿すだけでラウドネスを最適化してくれるものもあり、作業時間を大幅に短縮できる可能性があります。

以下の手順で設定します。

  1. 「環境設定」から「オーディオプラグイン」の項目を開き、インストール済みのプラグインをスキャンする。

  2. 「Fairlight」のインサートスロットをクリックし、追加したプラグインを選択する。

  3. プラグイン独自のインターフェース上で、ターゲットのラウドネス値を設定する。

  4. 「DaVinci Resolve」の再生と同期させて、リアルタイムで効果を確認する。

アドバイスとして、複数のプラグインを併用する場合は、処理の順番(シグナルチェーン)を意識し、最後にラウドネスを確認するプラグインを配置してください。

高度なエフェクトを適切に配置することで、単に音量が揃っているだけでなく、艶と深みのあるプロフェッショナルな音響を実現できます。


音量を安定させて得られるメリットを実感したい

音声のクオリティを底上げすることは、映像の美しさを際立たせ、視聴者の満足度を直接的に高めることに繋がります。

ラウドネス値が一定に保たれた動画は、スマートフォンやヘッドフォンなど、どのような視聴デバイスでも安定したパフォーマンスを発揮します。

具体的には以下のメリットが得られます。

  • 視聴者が音量ボタンを操作する手間を省き、ストレスのない視聴体験を提供できる。

  • 番組やシリーズものにおいて、動画ごとの音量差がなくなり統一感が生まれる。

  • 音が割れたり小さすぎたりする技術的なミスを防ぎ、信頼性の高い作品になる。

  • YouTubeなどのプラットフォーム側による強制的な音量減衰を回避しやすくなる。

アドバイスとして、最後は必ず自分の耳で「静かな部屋」と「少し騒がしい場所」の両方を想定してプレビュー聴取を行うと、より確実な仕上がりになります。


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