「クリスタ」イラストの線画を囲って塗って色を塗るは便利なのか!?
「囲って塗る」というだけに、「投げ縄選択」ツールのように自由に選択すれば、そこだけ塗ることができるのかなと思った方もいるかもしれません。
実は、「囲って塗る」には「対象色」という設定があり、その設定によって、結果が異なります。つまり、囲っても塗れない場合もあるわけです。
それでは設定をいくつか試して、どのようになるのか。試してみます。
「囲って塗る」を使うには?
「囲って塗る」ツールは、初期設定では「塗りつぶし」ツールになっているバケツ上のアイコンの「サブツール」にあります。
「塗りつぶし」ツールを選択したまま、「サブツール」にある「囲って塗る」を選択します。
ツールにある「塗りつぶし」アイコンが、「囲って塗る」アイコンに変わり、使用することができるようになります。
この状態で、キャンパスに使用していくわけですが、その前に今回は線画を用意しましたので、こちらを「囲って塗る」ツールで、塗っていきたいと思います。
ふざけた絵を描いてしまいましたが、まあ許してやってください。
そんなわけで、「囲って塗る」ツールで「対象色」の設定を変えて、使ってみたら、どのような結果になるのでしょうか。
「囲って塗る」の「対象色」を変更する
「囲って塗る」ツールを使用したまま、「ツールプロパティ」を開きます。
下の画像内の上のほうに、「対象色」というものがあるのがわかるでしょうか。
この「対象色」は、初期設定では「薄い半透明を透明扱い」という設定になっていますが、「対象色」のプルダウンをクリックすると、下の画像のように、設定を変更することができます。
上から順番に、下の画像のように「囲って塗る」ツールで囲って、線画の下に塗ったものを見ていきます。分かりやすくするために、線画は半透明です。
理想としては、線の内側だけが塗られるのがベストかなと、個人的に考えています。
「すべての色を対象」で囲む
下の画像のように、線の内側だけでなく、少し外側に塗られているのがわかります。
また、線に形状が掛かっているので、線と塗りの隙間に空間が若干ありますね。
あまり良い結果とは言えないかなと感じていますが、いかがでしょうか。
「透明部分のみ」で囲む
線と塗りの隙間は埋まったものの、外側に塗りが散ってたのが、ひどくなりました。
理想に近いのだけど、惜しいところです。
「透明に囲まれた部分」で囲む
線で囲まれたところは、描画されませんでしたが、別の場所では描画されました。
上の画像では、白い部分は透明なので、「透明に囲まれた部分」で囲って塗った場合、こういうことになります。
「黒部分のみ」で囲む
「黒部分のみ」で囲むと、部分的に囲った場合、少しだけ塗りが所々にあるのですが、塗りと言えるようなものではないですね。
線画全体を囲むと、線画の下に塗りが描画されました。
線画を半透明にしてあるので、青く塗りつぶした色が透けています。
「黒に囲まれた部分」で囲む
理想にちかいところではありますが、無関係なところにも飛び散っていて、やや不満です。
「領域拡縮」や「色の誤差」などの数値を変更せずに、囲っているので、調整することで若干変化があるかもしれません。
「白と透明部分のみ」で囲む
理想に近いんですけど、やっぱり飛び散ってますね。
囲み方によっては、飛び散らずに塗ることも出来そうです。例えば、線画をなぞるように囲むと、飛び散りが最小限で抑えられます。
「白と透明に囲まれた部分」で囲む
こちらも部分的には塗られているのか微妙な反応でしたが、線画全体を囲むと下の画像のように塗られました。
使い道に困る状態です。
「薄い半透明を透明扱い」で囲む
線画の下まで塗られてしまいましたが、比較的綺麗に塗られているのかもしれません。
線画をなぞるように囲めば、はみ出さずに塗ることもできそうです。
「透明以外と内部の透明」で囲む
こちらの場合、部分的に囲むと大きな変化がなく、線画全体を囲むと下の画像のようになります。
こちらも扱いが難しいなと感じましたが、人によっては、使いやすいと感じるのでしょうか。
「透明以外は開領域にも」
「薄い半透明を透明扱い」で囲むものと同じような反応を見せてくれました。
線画をなぞるように囲むと、良い感じになりますが、下の画像のように、線画の中に線、塗りがあると、透明部分は塗られないようです。
なかなか、難しいですね。囲って塗るツールは、一見便利そうにも思えますが、使い方によっては、微妙な結果を出すので、使い難い面もあるかもしれません。
また、線画によっても、結果が異なり、上で説明できてない部分もあるはずです。
あまり過度な期待はせずに、「囲って塗る」ツールを使ってみるのが良いでしょう。
個人的には、普通に塗ったほうが良いかもしれないなと感じていますが、いかがでしょうか。