「KRITA」イラストや写真から色域選択で特定の色を選びたい【U】

「KRITA」でイラストを描いていて、背景に散りばめた花の色だけを一気に変えたり、キャラクターの影の色だけを抽出して加工したりしたいと思ったことはありませんか?


「連続領域選択ツール」では、隣り合った同じ色しか選べないため、キャンバスのあちこちに点在する同じ色を一つずつクリックして回るのは非常に手間がかかってしまいます。

「KRITA」の「色域選択ツール」を使用することで、クリックした箇所と同じ色をキャンバス全体から自動的に探し出し、広範囲の選択範囲を即座に作成できます。

色の編集作業を劇的にスピードアップさせる、色域選択の具体的な使い方を見ていきましょう。

キャンバス全体の色を一括で捉えるメリット

「KRITA」の色域選択ツールは、クリックしたピクセルの色情報を基準に、画像全体から似た色をすべて選択状態にする強力な機能です。

一つひとつのパーツを丁寧に囲い直す必要がなくなるため、全体のカラーバランスを後から微調整したい場合に非常に大きな効果を発揮します。

具体的には以下の状況が想定されます。

  • 複雑に描き込んだ背景の中から、特定の植物の緑色だけを選んで紅葉のように赤く染めたい。

  • アニメ塗りをしたキャラクターの肌の影色だけを抽出して、グラデーションを薄く重ねたい。

  • 線画の隙間に残ってしまった塗り残しの白を、画面全体から見つけ出して一括で処理したい。

アドバイスとして、選択したい色が他のパーツと微妙に混ざっている場合は、あらかじめレイヤーを分けておくと、より精度の高い選択が可能になるでしょう。


色域選択ツールを使いこなすための基本操作

「KRITA」のツールボックスから色域選択を選び、オプションを調整することで、どの程度の「似た色」までを選択に含めるかをコントロールできます。


特定の色をキャンバス全体から抽出する

まずは、最も標準的な手順で、狙った色を画面全体から拾い上げる方法を確認しましょう。

以下の手順で操作を行います。

  1. ツールボックスから「色域選択ツール(アイコンはスポイトに点線の囲み)」を選択する。

  2. キャンバス上の、選択したい色の上で左クリックする。

  3. 画面内の同じ色の部分が一斉に点線で囲まれ、選択状態になったことを確認する。


許容値の調整で選択範囲の厳密さを変える

「KRITA」のツールオプションにある「許容値」の数値を変更することで、少し色の違う部分まで含めるか、厳密に同じ色だけを選ぶかを決定できます。

以下の手順で操作を行います。

  1. ツールオプションパネル内の「許容値」のスライダーを確認する。

  2. 似た色を広く含めたい場合は数値を大きく、特定の色相だけを狙いたい場合は数値を小さく設定する。

  3. 再度キャンバスをクリックし、思い通りの範囲が囲まれるまで数値を微調整して試行する。


アンチエイリアスによる選択境界の滑らかさ設定

選択した境界線がガタガタにならないよう、エッジを滑らかにする設定を事前に行っておくと、その後の塗りつぶしが綺麗に仕上がります。

以下の手順で操作を行います。

  1. ツールオプションで「アンチエイリアス」のチェックボックスをオンにする。

  2. 境界線を少しぼかして馴染ませたい場合は、隣にある「フェザー」の数値をわずかに上げる。

  3. 色を選択した後に塗りつぶしを行い、色がはみ出したりギザギザになったりしていないかを確認する。


注意点として、「KRITA」では表示されているすべてのレイヤーを対象にするか、現在のレイヤーのみを対象にするかをオプションで切り替えられるため、状況に応じて使い分けるのが望ましいでしょう。


選択範囲を活かした色の微調整テクニック

色域選択で作成した範囲に対して、色調補正を組み合わせることで、元の絵の質感を保ったまま色味だけを劇的に変化させることができます。

単純な塗りつぶしよりも、筆致や色の濃淡を活かした高度な修正が「KRITA」の機能だけで完結するかもしれません。

アドバイスとして、選択範囲を解除する前に「Ctrl + H」で一時的に選択の点線を非表示にすると、色の変化を落ち着いて確認できる可能性があります。


効率的な色選択が制作の自由度を高める

特定の色を広範囲に、かつ瞬時に扱えるようになると、イラストの完成間近であっても大胆な色の変更をためらうことなく試せるようになります。

「KRITA」の色域選択ツールを自在に操ることは、単純な作業時間を短縮するだけでなく、色彩設計の試行錯誤を豊かにするための強力な武器となるでしょう。

以下の利点が期待できます。

  • 散らばった同色パーツの修正漏れがなくなり、作品のクオリティが安定する。

  • 手作業では不可能なほど細かな色の抽出が可能になり、特殊なテクスチャ作成などに応用できる。

  • 塗り直しのハードルが下がることで、季節感の変更や差分イラストの制作が爆速になる。

注意点として、非常に複雑な画像で広範囲を選択すると「KRITA」の動作が一瞬重くなることがあるため、大きなキャンバスで作業する際はこまめに保存を行う習慣をつけると良いでしょう。


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