「Illustrator」線幅ツールで線に強弱を追加する

Illustratorには「線幅ツール」というもので、線の太さを変更することができるツールがありますが、どのように使えば良いのでしょうか。

Illustratorにある線を引くツールの多くは、通常一定の線幅で描画されます。そのため、線に強弱がなく、人によっては「物足りない」という印象があるかもしれません。

しかし、線を引いた後であれば「線幅ツール」を使用することで、下の画像のように、線の太さを変更することができます。

強弱（入り抜き）のある線にすることができます。イラスト製作などでは、若干二度手間がかかるような印象もあるかもしれませんが、綺麗な線を引きやすく、作品によってはクオリティを上げることができるかもしれません。

「線幅ツール」を使ってみる

まず最初に、ペンツール、曲線ツール、ブラシツール、鉛筆ツールで線を引いておきます。

なお、線（着色がある状態）があるものであれば、長方形ツールなどの図形の線でも良いです。

線が用意出来たら、「線幅ツール」を選択し、用意した線の幅を変更していきます。

「線幅ツール」で、用意した線のパス上にカーソルをもっていくと、青いアウトラインが表示されます。

線の幅を変更したいところをクリックしたまま、上下にカーソルを動かします。すると、下の画像のように、青いアウトラインが表示され、変更したい線幅のプレビューが描画されます。

クリックを解除すると決定され、下の画像のように線幅が太くなります。

線幅が拡張され、パスにポイント（分岐点）が１つ追加され、そのポイントにむすばれ、挟むように２つポイントが追加されています。

この３つのポイントは、線幅をコントロールするためのポイントになるだけで、アンカーポイントが追加されたわけではありません。「線幅ツール」を使用するときにだけ表示されます。

「線幅ツール」で、複数のポイント（分岐点）を追加することもができます。

「線幅ツール」でパス上に配置したポイント（分岐点）は動かすことができます。

さらに、「Alt」キーを押しながら、拡張されたところに表示されているポイントをクリックしたまま動かすと、片側だけ線の幅を変化させることもできます。

使い方がわかると、かなり便利なツールであることがわかりますね。

強弱のある線画の清書（クリンナップ）で利用すると便利なのではないでしょうか。

線幅を変更した線は、「線幅プロファイル」に登録し、プロファイルを変更することですぐに強弱を加えることができます。

線幅を変更した線を選択したまま、Illustratorの画面上に表示される「コントロール」バーに表示された「線幅プロファイル」をクリックします。

上の画像のように、「線幅プロファイル」をクリックすると、表示されたサムネイル一覧のの下部に「プロファイルに追加」アイコンがあるので、クリックすることで登録が行えます。

「コントロール」バーから、線幅プロファイルを利用することもできますが、「プロパティ」から変更することもできます。しかし、「プロパティ」で表示された「線幅プロファイル」からは登録が行えません。

ちなみに、「線幅プロファイル」の横にある「軸に沿って反転」をクリックすると、線幅の位置が反転します。

「軸に沿って反転」をクリックした場合、下の画像のように変化します。

「線幅ツール」について説明してみましたが、いかがだったでしょうか。線の太さを部分的に変更することができる事がわかると、イラスト製作なども捗る気がしますね。

興味がありましたら、是非試してみてください。