「Illustrator」ブレンドツールの使い方を知らないなんてもったいない

Illustratorには、「ブレンドツール」という機能がありますが、良くわからず使わないでいることがないでしょうか。この「ブレンドツール」は、使い方がわかると結構面白いことができるので、覚えておいて損はないですよ。


簡単に説明すると、「ブレンドツール」は2つのシェイプの間を色や形を変化させながら補完し、綺麗に繋げたりすることができます。

また、形状の異なるシェイプもブレンドツールで変化させることができるので、使ってみると面白いことができます。


ブレンドツールを使ってみる

まずは、シェイプをキャンパス上に配置します。
今回は色違いなだけで、形状は同じものにしています。


次に、ツールにある「ブレンドツール」を選択し、先ほどの2つのシェイプを1つずつクリックします。


2つのシェイプの間に、同じものが色が変化しながら補完されました。


また、黄色系のシェイプは、最前面にあったため、上の画像のように、手前に出てくるように変化します。

もちろん、ツールバーにある「オブジェクト」から「ブレンド」にある「前後を反転」をくりっくすれば、前後を入れ替えることもできます。


「ブレンド軸を反転」をクリックすれば、変化の向きも変えることができます。


2つのシェイプが異なる形状を変更したものでは、形状も段階的に変化します。


「ブレンドツール」は、「解除」することもできますが、一部は元に戻すことができません。「ブレンド軸の反転」やシェイプ間の線は、残ったままになりますので、注意してください。


ブレンドツールでアンカーを選択する

シェイプをクリックする時に、2つのシェイプの選択位置が同じか、塗り部分をクリックすれば、上のように変化していきますが、2つの異なる位置の「アンカー」をクリックすると、変化の仕方が異なりますので、注意してください。


上の画像の青く囲った個所のアンカーをクリックした場合、回転するように変化していきます。なお、「アンカー」を選択する際、通常はカーソルが白い四角が黒い四角になっていますので、確認してみてください。


ブレンドオプションで設定を変更する

ブレンドツールの設定は、ツールにある「ブレンドツール」アイコンをダブルクリックするか、ツールバーにある「オブジェクト」から「ブレンド」にある「ブレンドオプション」をクリックすることで、設定を変更することができます。


さらに、「ブレンドツール」でブレンド作成後は、「プロパティ」にある「ブレンドオプション」でも変更することができます。


「ブレンドオプション」を開くと、下の画像のようなダイアログが表示されます。
これまで説明で使用していた設定では、「間隔」にある「ステップ数」は4段階に変化していく設定になっていました。


「間隔」では「スムーズカラー」「ステップ数」「距離」と3つの間隔で変更が可能です。


「ステップ数」を12段階にすると、下の画像のように、変化したシェイプが増えていきます。


「スムーズカラー」にすると、線に色の設定が無い状態であれば、下の画像のようになります。


間隔が狭いため、線に色の設定があるシェイプを使用すると、上の画像のようなグラデーションが見えなくなってしまうので、注意してください。

「距離」で設定すると、数値が高くなるほど間隔が広がります。


さて、気になるのは「方向」ですが、「ブレンドツール」を使用すると、シェイプ間に、線が表示されているのがわかるかと思うのですが、線が水平、垂直の場合、この方向はあまり変化がありません。「斜め」「湾曲」した線であれば、効果が見られるので見てみましょう。

下の画像のように、シェイプ間に追加された線に、アンカーを追加します。


アンカーから変形させて、下の画像のように、湾曲させてみました。
「方向」で設定した「垂直方向」では、変化が見られません。


「垂直方向」では、目立った変化はありませんが、「パスに沿う」に設定すると、下の画像のように、変化します。


使い方は人それぞれですが、装飾パターンなどの画像製作に使えそうですよね。
しかし、ここで注意しなければならないことがあります。

シェイプ間に補完されたオブジェクトは、このままでは加工することができません。


ブレンドツールで補完されたオブジェクトを加工したい

ツールバーにある「オブジェクト」から「ブレンド」にある「拡張」をクリックすると、シェイプ間に補完されたオブジェクトを別々のオブジェクトとして、加工することができます。


「拡張」をクリックすると、別々のオブジェクトになるわけですが、グループ化されているので、一度グループ化を解除するか、オブジェクトをダブルクリックして、別々にかこうすることができます。

「ブレンドツール」は、シェイプだけでなく、テキストにも使用することができ、やり方次第では、飛び出したような効果を加えることもできます。


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