「クリスタ」レイヤーフォルダに挿入したレイヤーの合成モードがおかしい
クリスタ(CLIP STUDIO PAINT PRO)で、イラストなどを製作していると、レイヤーが多くなり、「レイヤーフォルダ」にまとめることがあると思うのですが、「合成モード」が使用できないことがありませんか?
そんな時に、「レイヤーフォルダ」にまとめておければ、管理がラクになり、どこにどのレイヤーがあったか。わかりやすくて、作業効率が良くなったりします。
レイヤーをレイヤーフォルダにまとめる
「レイヤーフォルダ」にまとめるのは良いのですが、レイヤーで「合成モード」を使用したレイヤーを「レイヤーフォルダ」にまとめると、効果が、おかしな表示になってしまうことがあります。
下の画像では、レイヤーフォルダ内の上のレイヤーが「オーバーレイ」になっていますが、レイヤーフォルダに含む前は、背景色は用紙の色でした。
いったいどうしてなのでしょうか。
原因は「レイヤーフォルダ」の合成モードです。この合成モードを変更することで、とても簡単に解決することができます。
レイヤーフォルダにも合成モードが使用できる
「レイヤーフォルダ」は、単にレイヤーをまとめるだけでなく、「合成モード」も使用することができます。当然ですが、「レイヤーフォルダ」配下のレイヤーは影響を受けます。
レイヤーにも合成モードを掛け、レイヤーフォルダにも合成モードを掛ける。そんなやり方もできるわけですが、実はレイヤーフォルダにしかない合成モードがあります。
合成モード「透過」とは
「レイヤーフォルダ」の「合成モード」を確認してみてください。一番上に「透過」という合成モードが存在するのが確認できたでしょうか。実は「透過」はレイヤーフォルダにしか存在しません。
この「透過」という合成モードに変更すると、「レイヤーフォルダ」配下のレイヤーの「合成モード」の効果が、まとめる前の状態と同じように表示されます。
上の画像では、レイヤーフォルダ外にも、グラフィックがあるレイヤーが存在しているため、見えるようになりました。また、「透過」の影響で、レイヤーフォルダ外のレイヤーにも合成モードが影響しています。
レイヤーフォルダの合成モードの「通常」と「透過」の違い
レイヤーフォルダの合成モードが「通常」の場合、フォルダー配下のレイヤーにのみ、効果が適用されます。つまり、レイヤーフォルダ外の下にあるレイヤーには影響しないのです。そのため、透明なところが塗りつぶされた状態になります。
レイヤーフォルダの合成モードを「透過」にすることで、「通常」のような透明部分は塗りつぶされることありません。しかし、レイヤーフォルダ外の下にあるレイヤーにも影響します。
さて、レイヤーフォルダ内のレイヤー画像(塗りつぶし部分)にのみ「合成モード」を使用したい場合、どのようにすれば良いのでしょうか。
クリッピング化したレイヤーに合成モード使用する
下の画像で、2つ例をあげてみました。
「合成モード」でハードライトを使用してみましたが、ハードライトはかなり強めの効果が掛かり、透過した部分も塗りつぶされたようになってしまうのですが、「クリッピング」を使用することで、レイヤーフォルダ内のレイヤーにのみ効果を加えることもできます。
「レイヤーフォルダ」の合成モードを「透過」にしたままだと、クリッピングが利用できないので、注意してください。
また、フォルダ内にハードライトを使用したレイヤーをクリッピングさせることで、同様のこともできます。「レイヤーフォルダ」の合成モードが「透過」のままでも利用できます。