「KRITA」左右上下対称の模様を簡単に製作したい

すでに「KRITA」をお使いの方は、すでに左右対称・上下対称のミラーリングとも言われる「対称描画ツール」を使って、模様を製作したことがあるかもしれませんが、他にも「対称ブラシツール」と言うツールがあるのをご存じでしょうか。


目につきやすい場所にあることもあり、「左右・上下対称描画ツール」を利用して、線対称の模様を描いたりしたことがある方もいるかもしれませんね。

花柄、星柄、様々な形の模様を作成できるので、とても便利なツールです。
キャラクターイラストなどの製作時にも、片側だけ描けば、もう片側も自動で描画してくれるので、デザインを検討する際などにも使うと良いでしょう。

今回は、この記事で「左右・上下対称描画ツール」と「対称ブラシツール」と言うものを説明していきたいと思います。


「左右・上下対称描画ツール」とは?

まず「KRITA」を起動し、以下のような画像のアイコンが確認できるかと思います。
このアイコンのデザインで、なんとなく察することができるかもしれません。


左側にあるアイコンが「左右対称描画ツール」で、右側のアイコンが「上下対称描画ツール」です。

クリックすることで、対称描画が有効になり、アイコンは青く表示されます。
また、キャンバス上に、下の画像のように、破線とアイコンが表示され、破線を基準にして対称的に描画されるようになります。


破線の上に表示されたアイコンをクリックしたまま動かすと、破線の基準線の位置をへんこうすることができます。

位置を変更した際、元の位置(キャンバスの中央)に戻す場合は、対称描画ツールのアイコンの横に小さな▼があるので、クリックすると、下のようなメニューが表示されるので、「垂直位置を中央に移動」をクリックすると、元に戻すことができます。(横の破線は「水平位置を中央に移動」をクリックすると戻せます。)


また、上の画像にもあるように、基準線を動かないようにロックをかけることもできるので、試してみてください。


対称ブラシツールってなに?

ツールの中に、3本に分かれた不気味なアイコンがあるのですが、ご存じでしたでしょうか?
こちらが「対称ブラシツール」です。

ね、不気味なアイコンでしょ?


まずは、「対称ブラシツール」を選択して、キャンバスに描いてみてください。
どうですか?ちょっと面白いことが起きそうな気がしませんか?


少し設定をいじりましたが、描いてみました。面白い模様が描けました。
おそらく、設定を変更してみたいですよね。続けて、設定変更を説明していきます。


対称ブラシツールの設定を変更したい

「対称ブラシツール」を選択したまま、「ツールのオプション」を確認してみてください。
以下の画像のようなメニューが表示され、設定の変更と確認ができます。

下の画像では、「多重対称」と言うタイプ設定画面となっており、上の画像にある模様が描画できる設定となっています。


「ツールのオプション」には、「補助線にスナップ」と言うのものがあり、そのままズバリ補助線にスナップさせることができます。

その下に、先ほども述べた「タイプ」の選択ができるようになっており、クリックすると、下の画像のように選択できるメニューが表示され、「多重対称」「Mirror」「平行移動」「反転多重対称」「コピー移動」と5つのタイプを選択することができます。


それでは、5つのタイプごとに設定があるので、説明してきます。

多重対称の設定

「多重対称」では、「ツールのオプション」の下の方にある「ブラシ」の数を増やす設定があり、増やす毎に放射状に描画することができます。

「原点の表示」を有効にすると、下の画像のように「ブラシ」の数値を増やす毎に、基準線が増えていくのがわかります。描画時にもわかりやすいので、チェックを入れておくことをオススメします。


「Origin」にある「引き延ばす」をクリックすると、キャンバス上の基準線が交わる原点の位置を動かすことができ、「リセット」を押すと元の位置に戻すことができます。

「回転」で、角度を追加することもできます。


Mirrorの設定

「Mirror」では、冒頭でも説明した「左右・上下対称ツール」と同様の描画が行えますが、こちらは角度の設定もできるので、角度を追加したい場合には、こちらがオススメです。


描画する前に、「ツールのオプション」内の下の方にある「垂直に」「水平に」にチェックを入れるのを忘れないようにしてください。
チェックが無いと、普通の描画のままで変化がありませんので、注意してください。


平行移動の設定

こちらの設定では、先ほどとはだいぶ変わり、描画点が複数あるブラシになります。
分身のような感じです。


上の画像で「ブラシ」の数値を増やしていくと、描画点が増えていきます。


「Radius」の数値を上げていくと、描画点同士が離れた位置になります。


大きくずれた位置に、線が描画されていくのがわかるかと思います。
少々使い道に悩みますが。。。


反転多重対称の設定

正直、「多重対称」との違いがわかりにくすぎて、ほぼ一緒です。反転というだけあると思うので、描画が方向が反転するのかなと思いますが、とくに体感として違いを感じませんでした。

そのため、説明は「多重対称」と同じで、実際に試してみてください。


コピー移動の設定

「コピー移動」では、「平行移動」と同じような描画になり、対象とはかなり程遠くなる描画をします。

「平行移動」と違うところは、「ツールのオプション」の下の方にある「サブブラシ」の「追加」をクリックして、描画の開始点を追加することができます。


描画点の数が多くなるほど、ブラシの描画も増えていき、描画点の追加が決まったら、再度「追加」をクリックします。

早速「対称ブラシツール」で描画していくと、下の画像のように、描画されます。


追加した描画の開始点は、原点からの位置関係となっているため、実際に描画する位置を減点した場合、上のような画像の描画となります。
こちらも使い道に迷います。面白い特徴のあるブラシツールだと思います。


このように、「対称ブラシツール」では、「左右・上下対称ツール」と違ったミラーリングが行えるので、より変化のあるものを描きたい時に使ってみたいツールです。

興味があったら、試してみてください。




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